詰め物や被せ物にも寿命がある
虫歯になって、歯を削ることになったら、代わりに金属を入れることになります。金歯や銀歯といわれるものです。
では、その詰め物や被せ物を入れたら、虫歯が治ったと言えるでしょうか?それは違います。
目が悪くなって、コンタクトレンズや眼鏡をかけるのは、治療とは言えませんね。歯もそれと同じです。悪くなってしまった体を、別のもので補っていることにすぎないのです。
詰め物や被せ物としてよく使われるのが、以下の三つです。
レジン充填
インレー
クラウン
虫歯の大きさ(削る部分の大きさ)によってどれを使うかが異なります。上から軽度の虫歯、下に行くほど重度の虫歯の時に使用します。
しかし、あまり虫歯が大きくなかったからレジン充填で済んだ…といっても、安心はできません。
これらの詰め物や被せ物には耐久年数があるからです。
素材にもよりますが、レジン充填は5.2年、インレーは5.4年、クラウンは7.1年といわれています。
そして、虫歯になったということは、それなりにお口の環境が悪いということです。もし、詰め物や被せ物の治療を終えて、それきり歯科医院に行かなくなってしまったら、虫歯が再発する可能性は十分にあります。
では、30才で虫歯になり、その後歯科医院に通わず、虫歯が再発し続けたらどうなるでしょうか。
30才 虫歯発見 → レジン充填治療
35才 耐久年数のピーク、再発 → インレー治療
40才 耐久年数のピーク、再発 → クラウン治療
47才 耐久年数のピーク、再発 → 抜歯
45才~54才で、歯を抜かざるを得なくなってしまう患者様はたくさんいらっしゃいます。どんなに精巧な詰め物や被せ物でも、人の体とは違うので、これ以上よくなることはありません。使えば擦り減っていきます。
ご自分の歯を虫歯にしないことが、なによりの虫歯治療です。そのために、定期的に歯科衛生士に夜歯ブラシチェックを受けましょう。