親知らず②
さて、親知らずパート②です。
歯科医師は下顎の親知らずを抜くときにレントゲン写真をみて、注意していることがあります。
それは下顎管という、神経が走っているトンネルです。
こちらのレントゲン写真、横になっている親知らずの斜め下に管みたいなのが見えますか?
下の写真の黄色のラインのとこです。
これが下顎管です。
もう1パターンです。
この2つパターンを比べると2つ目のほうが歯と近い、むしろくっついているように見えます。
当然、歯を抜く際に傷ついてしまったり、圧迫してしまうリスクがあります。
下顎管のなかを走る神経を下歯槽神経といいます。この神経は知覚をつかさどる神経なので、傷ついたりすると知覚異常・鈍麻が起こります。傷ついてしまった側の下アゴ周囲に起こります。
運動神経ではないので口が動かなくなることはないのですが、感覚異常が起こっているのでうまく口をゆすげなかったり、こぼしてしまったりします。
傷ついてしまっても完全に神経が切断されなければ、期間に個人差はありますが回復すると言われています。治療は薬物療法が基本で治ってくるのを待つしかありません。。
なので、術前にCT撮影をし三次元的に位置を把握することが大事です。
生まれ持った位置関係なので仕方ありませんが、しっかり検査をして抜くタイミングなども話し合い、なるべく低リスクで抜きましょう。
つづく..